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モニタリング・出力制御機器
ソラジット®2
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K.M
商品設計課 課長
自家消費における
最適制御の重要性
自然資源を使用する再生可能エネルギーにとって、適切なコントロールができるかどうかは大きな課題です。特に天候に左右されやすい太陽光を活用し、自社設備の電力をまかなう自家消費型太陽光発電にとって、この点は永遠のテーマともいえます。
自家消費型太陽光発電は、従来の売電を目的とした投資型の太陽光発電とは異なり、つくった電気をすべて自社で消費する方式を取ることが多くあります。そこでクリアすべき課題の1つとして、「逆潮流対策」が挙がります。逆潮流とは、使用する電気の量よりも発電量が上回ってしまった際に、余った電気が系統に流れ込む状態のことを言います。売電を目的とする太陽光発電の場合は、あらかじめ電力会社と契約を結び、つくった電気を系統経由で電力会社へ送り電気を買い取ってもらいます。しかし自家消費型太陽光発電では、接続検討において逆潮流が許可されないケースもあります。万が一逆潮流が発生した場合は、パワーコンディショナが強制的に停止するようになっています。※つまり太陽光発電が一度止まってしまう状態になるのです。
逆潮流を起こさないためには、発電量が使用量を上回らないようにすればよいのですが、最少使用量に合わせてパワーコンディショナの出力を抑える、つまりもっと発電できるのに使用量を超えないよう抑えた状態にすると、発電システムを最大限に活かすことはできなくなります。だからこそ、発電量を最適に制御するシステムが非常に重要となります。
このように自家消費に特化した制御システムとして誕生したのが、ソラジット®2です。
「当社にはもともとソラジット®という、高圧や特別高圧をターゲットとしたモニタリング装置がありました。その機能の一部として自家消費制御もありましたが、それでは不十分な部分もあったため、ソラジット®の機能を引き継ぎつつも、より安価に、自家消費に最適なシステムとしてソラジット®2の開発が始まったのです。」
逆潮流を起こさないためには、発電量が使用量を上回らないようにすればよいのですが、最少使用量に合わせてパワーコンディショナの出力を抑える、つまりもっと発電できるのに使用量を超えないよう抑えた状態にすると、発電システムを最大限に活かすことはできなくなります。だからこそ、発電量を最適に制御するシステムが非常に重要となります。
このように自家消費に特化した制御システムとして誕生したのが、ソラジット®2です。
「当社にはもともとソラジット®という、高圧や特別高圧をターゲットとしたモニタリング装置がありました。その機能の一部として自家消費制御もありましたが、それでは不十分な部分もあったため、ソラジット®の機能を引き継ぎつつも、より安価に、自家消費に最適なシステムとしてソラジット®2の開発が始まったのです。」
※電力会社との連系協議において売電が許可されている設備に関しては、逆潮流が発生してもパワーコンディショナが停止することはありません。
4-20mAアナログ信号
による
リアルタイム監視
による
リアルタイム監視
ソラジット®2の大きな特長として、4-20mAアナログ信号によるリアルタイム監視が挙がります。パワーコンディショナを0.5秒で一括追従制御することができるようになったため、従来機と比較して4倍のスピードで制御でき、いち早く逆潮流を回避することが可能となっています。
※当社ソラジット®と比較
自家消費型太陽光発電システムは、工場や商業施設の屋根上に導入されるケースが多く、何かしらの不具合が発生した場合、太陽光発電設備が運転停止し、損失につながります。そのためトラブルを瞬時に検知し、早期に解決する必要があります。そのうえでも高速制御は大きな利点の1つです。
自家消費案件への本格採用に向け、従来機のソラジット®で自家消費を行い、その設備のデータを解析しました。その結果、負荷電力の変化量・変化スピードが想定以上に激しいことが判明しました。 「従来機のソラジット®では、通常のモニタリング通信機能を改良してパワーコンディショナに対して制御をかけていました。つまり、通信間隔に制御間隔が左右されていたのです。今回ソラジット®2ではフィールドテストの結果を踏まえ、自家消費に最適な制御間隔がどれくらいであるかを検討しました。その上で、0.5秒で制御をし、その空いた間隔でモニタリングする仕様に変更したのです。」
これらが可能となったのも、4-20mAアナログ通信を採用した結果です。
自家消費案件への本格採用に向け、従来機のソラジット®で自家消費を行い、その設備のデータを解析しました。その結果、負荷電力の変化量・変化スピードが想定以上に激しいことが判明しました。 「従来機のソラジット®では、通常のモニタリング通信機能を改良してパワーコンディショナに対して制御をかけていました。つまり、通信間隔に制御間隔が左右されていたのです。今回ソラジット®2ではフィールドテストの結果を踏まえ、自家消費に最適な制御間隔がどれくらいであるかを検討しました。その上で、0.5秒で制御をし、その空いた間隔でモニタリングする仕様に変更したのです。」
これらが可能となったのも、4-20mAアナログ通信を採用した結果です。
蓄電システムとの
組み合わせ
自家消費型太陽光発電を提案する中で重要なポイントは、いかにお客様が購入する電力量を抑えられるかということです。
最低買電量(制御閾値)は、天候不良などで負荷や日射が急激に変動した場合のバッファも読んだ上で設定されます。ただこの設定値が高すぎると、せっかく天候が良くても発電できる量が少なくなってしまいます。そのため、いかにして最低買電量をぎりぎりまで減らせるかが重要となります。この点においても、ソラジット®2では4-20mAアナログ通信の採用で自家消費の精度が上がったことにより、ソラジット®よりも最低買電量を下げられる見込みが立ちました。
「今後は負荷の変動に合わせ、発電量を制御できるようになることが理想です。そのために制御方法を検討し、改良を続けていく予定です。」
最低買電量(制御閾値)は、天候不良などで負荷や日射が急激に変動した場合のバッファも読んだ上で設定されます。ただこの設定値が高すぎると、せっかく天候が良くても発電できる量が少なくなってしまいます。そのため、いかにして最低買電量をぎりぎりまで減らせるかが重要となります。この点においても、ソラジット®2では4-20mAアナログ通信の採用で自家消費の精度が上がったことにより、ソラジット®よりも最低買電量を下げられる見込みが立ちました。
「今後は負荷の変動に合わせ、発電量を制御できるようになることが理想です。そのために制御方法を検討し、改良を続けていく予定です。」
しかしながら、日射量や負荷は常に絶え間なく変動するもの。負荷に対してはある程度コントロールができたとしても、日射量については自然が相手である以上、完全に予測することは容易ではありません。
そこで活躍するのが、蓄電システムです。蓄電システムに変動した分の電力を貯めておけば、制御だけでは難しい部分を解決することができます。当社では2021年8月から新たな産業用蓄電システム「REVOLZA(レボルザ)」の出荷を開始しました。これにより自家消費型太陽光発電のますますの有効活用が期待できます。
「蓄電システムとの組み合わせにより、お客様が理想とする形でコントロールが可能となります。蓄電システムがあれば停電時にも電気を使用することができるとともに、蓄電した電力を消費電力量が多い時間帯にうまく活用すれば、電気代の削減につなげることも可能です。」
当社では今後も引き続き、制御精度を上げる努力を行いつつ、適切な形で自家消費型太陽光発電が広まるよう、新たな製品の開発にも力を入れていきます。
そこで活躍するのが、蓄電システムです。蓄電システムに変動した分の電力を貯めておけば、制御だけでは難しい部分を解決することができます。当社では2021年8月から新たな産業用蓄電システム「REVOLZA(レボルザ)」の出荷を開始しました。これにより自家消費型太陽光発電のますますの有効活用が期待できます。
「蓄電システムとの組み合わせにより、お客様が理想とする形でコントロールが可能となります。蓄電システムがあれば停電時にも電気を使用することができるとともに、蓄電した電力を消費電力量が多い時間帯にうまく活用すれば、電気代の削減につなげることも可能です。」
当社では今後も引き続き、制御精度を上げる努力を行いつつ、適切な形で自家消費型太陽光発電が広まるよう、新たな製品の開発にも力を入れていきます。